モンタルチーノを代表する銘醸畑のひとつ「モントゾーリ」。中でもアルテジーノは最上部にある日照に恵まれた一枚畑の区画を所有している。

モンタルチーノで初めてシングルヴィンヤードとして「ブルネッロディモンタルチーノモントゾーリ」をリリースしたのが１９７５年。２０１５年は発売４０周年を記念するエチケッタ。２０１５年は特別なヴィンテージを祝うかのような、気候に恵まれた「★★★★★」のグレートヴィンテージ。

アルテジーノでは、モンタルチーノ生産地域の北部と南部に所有する畑で収穫されたサンジョベーゼグロッソ種をブレンドすることで、この地域特有の気候や風土をワインに反映させています。ワイン評論家のマット クレイマー氏に「真に検討に値するブルネッロ」と賞賛され、さらには評論家のジェームズ サックリング氏が選ぶトップ オブ ブルネッロ２５選 や、ワインスペクテーター誌発行の２０１５年トップワイン１００に選出されるなど、国際的に高い評価を受けています。

葡萄畑の名前であり、また、ワインの名前でもあります。その名称は、１５世紀に建てられた屋敷の名前に由来することは分かっていますが、その屋敷がいつまで存在していたかは定かではありません。モントゾーリという名前だけが残り、次第にこの丘がそう呼ばれるようになりました。 モントゾーリの丘は、モンタルチーノのサブリージョンとして最近注目されている所謂「ノースフェイス（北側斜面）」の中心に位置しています。このモントゾーリの丘に畑を所有しているのはごく限られたワイナリーで、北から、Altesino、Baricci、Caparzo、Valdicava の4ワイナリーですが、モントゾーリの区画名をラベルに記載できるのはアルテジーノだけです。それは、１９７５年にアルテジーノが、モントゾーリの地名を地名学に登録して以来認められています。 モントゾーリの畑で造られる葡萄は、古くから価値あるものと思われてきました。それは常に葡萄が完全に熟すからです。他の北側斜面の葡萄畑よりも日照量が多く、高い糖度と豊富なポリフェノール類を得られます。また標高が高いため、酸やphを維持することも出来ています。

モントゾーリ畑のガレストロ土壌

モントゾーリのワインの特徴は、柑橘系果実とバルサミコのような印象です。北側の特徴である厳格なタンニンを持っていますが、それと同時に南側の特徴である完熟した果実味、スパイシーさ、アルコール度数の高さも併せ持っています。モントゾーリの丘は、主に２つのセクションに分けられます。 主に森とオリーブに囲まれた西側と、葡萄畑が標高２３０〜３８０mの間に広がる東側及び北側、これら２つのセクションです。同じ丘でも、それぞれ斜面の向きや景観によって表現が変わってきます。地質学的には、主に痩せた土壌で、石が多く、表面は目で見てよくわかるほどの泥灰土です。モントゾーリの土地は、高貴な土壌で、暖かく、そして水はけが良い。つまり、水を吸収しやすいと言われているサンジョベーゼグロッソに理想的な土地だと言うことができます。北側の中でも特に雨が少なく、同時にどの方角からも太陽からの光を一年中吸収することが出来ます。 また、モンタルチーノの村がある丘が、南側から来る湿った空気を遮り、モントゾーリの畑を守ってくれます。一方、冷たい風は、夏の好ましい気温差によって障害とはなりません。アルテジーノは、１９７５年にモントゾーリ単一畑のワインをリリースし、モンタルチーノにおいて初めてクリュの概念を導入しました。現在モントゾーリのワインは、畑の中でも最も樹齢が古い樹から造られています。生産量は年間約１０,０００〜１２,０００本です。 醸造セラーでの主な目的は、エレガンスとクラシックブルネッロの厳格さを保つことです。 マセラシオンは１２日間、アルコール発酵は温度管理されたステンレスタンクで行われ、その後３０〜３６ヵ月オーク樽で熟成されます。

モントゾーリという特別な畑を持っていること、自社農園の葡萄しか使っていないことや、１９７２年の設立で、ブルネッロの生産者の中でも歴史が古い（多くの生産者はファーストヴィンテージ９０年代である）などです。

アルテジーノは伝統的な生産者であり、クラシックスタイルのブルネッロを生産しています。アルテジーノのスタイルは、凝縮感のある濃厚ながっしりとしたスタイルではなく、エレガンスとバランスを重視しています。エレガントさが、長期保存を可能にしています。 もちろん、収穫は人の手で行っています。

アルテジーノは伝統的ですが、同時に革新的なマインドも持っています。１９７５年に最初のクリュワインを造ったのもそうですし、常に畑や醸造設備に投資をしています。最初にバリックを使い始めたのもアルテジーノです（現在はブルネッロには使っていませんが）。２００２年に（オーナーが変わり）大々的な設備投資がなされました。主に畑への投資ですが、セラーも大幅に改修しました。発酵設備の一新、エイジングセラーの増設が行われ、２００６年に完了しました。

以上、輸入元「生産者インタビュー」資料より転記させて頂きました。

モンタルチーノの旧市街にあるPalazzo Comunale

眼下にはブルネッロの畑が広がる

古来よりシエナとフィレンツェの２つの都市国家の狭間で要衝の地となってきたモンタルチーノの集落

ブルネッロ ディ モンタルチーノは、特別な日にふさわしいワインです。モンタルチーノの丘陵地帯は内陸部にありながら、ティレニア海の海風が吹き抜ける先にあり、且つアミアータ山から吹き下ろす冷涼な空気と混ざり合うこの辺りの特徴的な微気候と、サンジョベーゼの亜種サンジョベーゼグロッソ（ブルネッロ）種にとって理想的な栽培環境だったことなど、今日ではイタリアを代表する銘醸ワインのひとつとして世界中の愛好家達を魅了している。

アルテジーノは１９７０年設立されたモンタルチーノ北部を代表する老舗ワイナリーのひとつです。１５世紀に建設されたパラッツォ・アルテージ宮殿を所有しています。

１９７５年にブルネッロとしては初めてのクリュ（＝単一畑）ワイン「モントゾーリ」をリリース。１９７７年には「ブルネッロ・ディ・グラッパ」を造った最初の生産者の一つとなり、１９７９年には当時、他の産地でもほとんど使われていなかったフレンチオーク樽を熟成に使用するなど、先駆けて新しいワインづくりに取り組んできました。

創業者が亡くなった２００２年からは、同じモンタルチーノ北部地区を代表するワイナリーのひとつカパルツォを含む、トスカーナ州に複数のカンティーナを所有するエリザベッタ グヌーディ アンジェリーニ 氏がオーナーを務めています。所有者は変わりましたが、ワインづくりへのスタンスは創業当時のまま、今日まで継承されています

Elisabetta gundi angelni氏

Località Altesino n.54, 53024 Montalcino SI,イタリア
詳細はGoogle Mapで こちらから

品名
ブルネッロ ディ モンタルチーノ モントゾーリ
原産地呼称
BRUNELLO DI MONTALCINO DOCG
容量７５０ml
ヴィンテージ
２０１５年
品種構成
サンジョベーゼ グロッソ（ブルネッロ）１００％

葡萄畑はモンタルチーノの北東、標高３８０mの丘モントゾーリ。北向きの斜面で、広さは約５ha。土壌はごつごつした石灰岩（ガレストロ）が多く見られる粘土石灰土壌。昔ながら醸造方法で発酵させた後、４年間熟成(うちスラヴォニアンオーク樽で２年以上)させ、さらにミディアムトーストのアリエ産のバリックで３〜４ヵ月追熟成。瓶詰め後、さらに４ヶ月瓶内熟成させてからのリリース。

ややオレンジがかった濃いルビーレッド。熟成感がみられるやや明るい色合い。ブラックチェリー、ラズベリー、イチゴなどの果実の香りと、スミレ、ドライフラワー、ドライフルーツ、ローズマリー、黒コショウ、タバコ、カカオなど複雑なニュアンスが楽しめる。ヴァニラの香りがエレガントな印象を加えている。味わいは繊細でエレガント、しっかりとした構成が感じられる。香りにあるような果実の味わい、活き活きとした酸、きめ細かく高密度なタンニンが溶け込んだ印象で完璧な調和がとれている。スパイスやドライフルーツ、葉巻のような複雑な余韻が長く残る。引き締まった味わいのフルボディ。熟成の可能性は２０〜３０年。

アルテジーノ
ブルネッロディモンタルチーノ2016こちらから
ブルネッロディモンタルチーノモントゾーリ2014こちらから

輸入元：スマイル
文章内の資料や写真などは、インポーター様、生産者様HPからの情報を抜粋・引用させて頂きました。